きままに図書館

年間120冊ほど本を読む”本のむし”です。心に染みた本たちの備忘録&ご紹介をしていきたいと思います。ネタバレありますのでご注意願います…!

東野圭吾おすすめランキングTOP10!明日からファンになること間違いなし

東野圭吾おすすめランキング!TOP10!

 

ほぼすべての東野圭吾作品を読破した私が選ぶおすすめ10作品をご紹介いたします!

小説の中の空気感や登場人物の心情が丁寧に書かれているので、普段あまり本を読まない方でも読みやすく、本にはまるきっかけになるかもしれません!!!

1位:変身

世界初の脳移植を施され一命を取り留めた青年、成瀬純一が主人公の物語。恋人とのささやかな日常を取り戻した彼に異変が訪れる。凶悪化する性格、変わりゆく才能。変化を止められない純一は、提供者(ドナー)の影響を疑う。提供者の正体は誰なのか。他人の脳に支配されたとき、彼女を愛する気持ちも消えてしまうのだろうか。

こんな時・こんな人向け:はらはらするようなスリルを味わいたいとき

抗えない性格の変化に純一は苦悩します。そんな純一支える恋人・恵もまた、乱暴になっていく純一の変化に戸惑い、愛し続けることが正解なのか葛藤します。純一の一人称が「僕」から「俺」に変わったことに気付いたとき、ゾっとしました。最後に勝つのは『脳』か『心』か…純一はどこまで落ちてしまうのか、はらはら・どきどき心臓が波打っているのを感じながら読みました。

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2位:秘密

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった。

こんな時・こんな人向け:どんでん返し好きのかた。泣きたい方。

「ありえない設定だな」で、終わらせたくない。ヒトの愛や嫉妬心、覚悟をひしひしと感じる一冊です。主人公は夫・平介ですが、妻・直子の葛藤も伝わってきます。藻奈美の体になり若さを手に入れた直子に抑えきれない嫉妬心を感じてしまう様子や、妻以外の女性に惹かれてしまう恋心、性生活等、リアルな部分まで丁寧に描かれております。衝撃のラストは涙涙です。詳しいあらすじ・ネタバレの記事も書いておりますので、よろしければ読んでください!

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3位:白夜行

1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂―暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んで行く。二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。だが、何も「証拠」はない。そして十九年…。息詰まる精緻な構成と、叙事詩的スケール。心を失った人間の悲劇を描く、傑作ミステリー長篇。

こんな時・こんな人向け:頭を使いたいとき。長編を読みたいとき。

亮司と雪穂の関係性は、単純に被害者の息子/容疑者の娘ではありません。事件後19年たっても繋がっているが、2人をつなぐものは何なのか。愛か、罪悪感か、利害関係か―。「分厚い!!」と思うかもしれませんが・・・読み始めてみてください。一気読みです!白夜行』のタイトルの意味を知った時、切なくいたたまれない気持ちになります…。

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4位:さまよう刃

長峰の一人娘・絵摩の死体が荒川から発見された。花火大会の帰りに、未成年の少年グループによって蹂躪された末の遺棄だった。謎の密告電話によって犯人を知った長峰は、突き動かされるように娘の復讐に乗り出した。犯人の一人を殺害し、さらに逃走する父親を、警察とマスコミが追う。正義とは何か。誰が犯人を裁くのか。世論を巻き込み、事件は予想外の結末を迎える―。重く哀しいテーマに挑んだ、心を揺さぶる傑作長編

こんな時・こんな人向け:一気読みできる環境があるとき。重いテーマに向き合う覚悟があるとき。

娘を蹂躙された挙句殺害されたシングルファザー長峰の物語です。「国が裁けないのであれば自らが罰す。」少年法によって守られた少年らを自らの手で抹消すべく、復讐に取りつかれた長峰の末路はいかに…。かなり暗い物語ですが、ページを守る手が止まりません。長峰にとって憎むべき法律『少年法』について、共にその存在理由を問いたくなる重い一冊です。読み終わった後、数日間寝ても覚めても、この本のことが頭から離れませんでした…


5位:ナミヤ雑貨店の奇蹟

悪事を働いた少年3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。時空を超えて過去から投函されたのか?3人は戸惑いながらも当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書くが…。次第に明らかになる雑貨店の秘密と、ある児童養護施設との関係。悩める人々を救ってきた雑貨店は、最後に再び奇蹟を起こせるか!?

こんな時・こんな人向け:心を温めたいとき。泣きたいとき

ほっこりする小説で最後には泣けます。時空を超えるお話ですが実際に合った歴史の出来事が書かれている為、読みやすい一冊です…!映画もよかったですが、端折られてるので小説の方がお勧めです。

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6位:時生

不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、二十年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。どうしようもない若者だった拓実は、「トキオ」と名乗る少年と共に、謎を残して消えた恋人・千鶴の行方を追った―。過去、現在、未来が交錯するベストセラー作家の集大成作品。

こんな時・こんな人向け:泣きたいとき。心が荒れているとき。

いろいろな東野圭吾作品を読みましたが、ほかの小説とはなんとなく違った雰囲気でした。「あの子に訊きたい。生まれてきてよかった?」悩む妻の言葉は物語が進みラストが近づくにつれて心に染みていきます。タイムトラベラーの物語ですが、SFというより感動的な愛の物語です。最後の一行には鳥肌が立ちました。

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7位:新参者

日本橋。江戸の匂いも残るこの町の一角で発見された、ひとり暮らしの四十代女性の絞殺死体。「どうして、あんなにいい人が…」周囲がこう声を重ねる彼女の身に何が起きていたのか。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、事件の謎を解き明かすため、未知の土地を歩き回る。

こんな時に読みたい:なんだかすっきりしたいとき。頭のいいひとが好きな方。

大好きな加賀恭一郎シリーズです。シリーズの順番は1.『卒業』2.『眠りの森』3.『どちらかが彼女を殺した』4.『悪意』5.『私が彼を殺した』6.『嘘をもうひとつだけ』7.『赤い指』8.『新参者』9.『麒麟の翼』10.『祈りの幕が下りる時』ですが、私は知らずに新参者から読んでました。若干知らない人が出てくるな~とは思いましたが問題なく読了。阿部博主演で映像化されているため、有名な作品かと思います。1~7はあまり加賀が目立っている印象はないためランキングインしませんが、この第8作目『新参者』からは頭脳明晰で頭の切れる加賀が活躍し、かなりおもしろいです。

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8位:幻夜

おまえは俺を殺した。俺の魂を殺した――1995年、阪神淡路大震災。その混乱のまっただ中で、衝動的に殺人を犯してしまった男。それを目撃していた女。二人は手を組み、東京に出ていく。女は、野心を実現するためには手段を選ばない。男は、女を深く愛するがゆえに、彼女の指示のまま、悪事に手を染めていく。やがて成功を極めた女の、思いもかけない真の姿が浮かびあがってくる。彼女はいったい何者なのか――謎が謎を呼び、伏線に伏線が絡む。驚愕のラストシーンまで一気呵成の読みごたえ。ミステリーの醍醐味にあふれた傑作大長編。あの名作『白夜行』の興奮がよみがえるミリオンセラー。

こんな時・こんな人向け:白夜行が好きな方。悪女に憧れがある方。

幻夜白夜行の続編とも言われており、美冬=雪穂ではないかとの憶測がネット上にも飛び交っています。確かに沢山共通点はあるな~と感じます。ただ美冬のほうが雪穂よりもはるかに悪女だと思います…あまり感想を書くとネタバレしそうなのでやめておきますが…白夜行にはまった方は絶対に好きだと思いますので是非!

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9位:祈りの幕が下りる時

明治座に幼馴染みの演出家を訪ねた女性が遺体で発見された。捜査を担当する松宮は近くで発見された焼死体との関連を疑い、その遺品に日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれていることに加賀恭一郎は激しく動揺する。それは孤独死した彼の母に繋がっていた。シリーズ最大の謎が決着する。吉川英治文学賞受賞作。

こんな時・こんな人向け:泣きたいとき。しっかりしたミステリーを読みたい方。

加賀シリーズ最終章です!映画もいいですが小説もいい!!!!!阿部寛と松嶋奈々子キャストはピッタリすぎです…!読了後は切なさと悲しさでいっぱいですが、同時に親子の愛も感じる作品です。。。

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10位:流星の絆

何者かに両親を惨殺された三兄妹は、流れ星に仇討ちを誓う。14年後、互いのことだけを信じ、世間を敵視しながら生きる彼らの前に、犯人を突き止める最初で最後の機会が訪れる。三人で完璧に仕掛けはずの復讐計画。その最大の誤算は、妹の恋心だった。涙があふれる衝撃の真相。著者会心の新たな代表作。

こんな時・こんな人向け:泣きたいとき。しっかりしたミステリーを読みたい方。

TBSでドラマ化もされている本作品。ドラマを見ていない方は必読!ミステリー要素たっぷりの読みごたえある一冊です。

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