『任侠書房』(任侠シリーズ)/今野敏
任侠書房 / 任侠学園 / 任侠病院 / 任侠浴場
著者:今野敏
阿岐本組のナンバー2、日村誠司を主人公とする任侠シリーズです。シリーズは一貫して、経営危機に陥った会社やら学校を再建する物語で、世の為人の為、「素人には手を出さない」がモットーの秋元組が活躍します。
一行POP:血が流れないコミカルなヤクザ物語。明日から学校・会社に行きたくなる!
---内容(「BOOK」データベースより)---
『任侠書房』
日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、今時珍しく任侠道をわきまえたヤクザ。その阿岐本組長が、兄弟分の組から倒産寸前の出版社経営を引き受けることになった。舞い上がる組長に半ば呆れながら問題の梅之木書房に出向く日村。そこにはひと癖もふた癖もある編集者たちが…。マル暴の刑事も絡んで、トラブルに次ぐトラブル。頭を抱える日村と梅之木書房の運命は?「任侠」シリーズ第一弾(『とせい』を改題)。
-----------------------
【シリーズの順番】
第一弾『任侠書房』、第二弾『任侠学園』、第三弾『任侠病院』、第四弾『任侠浴場』の順番で出版されております。若干繋がりがあるので第一弾『任侠書房』から読み進めることをお勧めします!
『隠蔽捜査』がすきなので第一弾を読み始めましたが、おもしろくてシリーズ読破してしまいました…。(優劣付けにくいですが、任侠学園が一番面白いと感じました!)
【登場人物】
下記6名が阿岐本組を構成してますが、どの人物のことも好きになる、人情味あふれたヤクザたちです。それぞれに味があって、強くて優しい!
●阿岐本 雄蔵:組長
赤ら顔でスキンヘッドをした昔気質のやくざの組長。文化的な事業に目がないところが困りもの。何が起こっても動じない、肝が据わったカッコいい組長です。
●日村 誠二:代貸(ナンバー2)
貧乏な家庭に生まれ育ったが、阿岐本に出会い、一本筋の通ったヤクザとなった。組長に敬意を払い、部下を愛する漢。
●三橋 健一:組員
喧嘩がめっぽう強い。若い衆を仕切る
●二宮 稔:組員
元暴走族。やんちゃな過去を持つが今ではかわいい部下
●市村 徹:組員
元引きこもりのハッカーで逮捕歴あり。愛想はないが頭が良く実は組思い
●志村 真吉:組員
番下っ端。女をたらし込んで情報を得ることに長ける。女好きで、なぜか女が寄ってくる天然モテ男。
今野敏さんといえば、有名な「隠蔽捜査」シリーズの著者ですが、こんなコミカルな作品も書けるのか!と終始感動してました。
ヤクザの物語なのに、ほぼ血が流れない読みやすい小説です。刺激的なアクションシーンを求めている方向けではありません!
掃除欲と仕事へのやる気が沸いてくる一冊です。
【映像化】
2019年には西島秀俊主演で「任侠学園」が映画化されております!組長、日村、生徒はイメージ通りですね~!他はちょっとイメージと違う…志村 真吉は千葉雄大かな~
- 日村 誠司- 西島秀俊
- 阿岐本 雄蔵- 西田敏行
- 二之宮 稔- 伊藤淳史
- 三橋 健一 - 池田鉄洋
- 志村 真吉 - 佐野和真
- 市村 徹 - 前田航基
- 綾小路 重里 - 生瀬勝久
- 沢田 ちひろ - 葵わかな